【ルール解説】ゼロから覚える「優先権」

OCGのルールをさくっと学べるシリーズ

優先権についてどこまで知ってる?

/所要時間5分

【ルール解説】優先権について

 

遊戯王OCGを遊ぶにあたって覚えておきたいルールを解説する記事です。

初心者がつまづきやすいポイントや分かりにくいところを重点的に説明していきます。

 

今回は「優先権」について詳しく説明していきます。

スペルスピードやチェーンブロックなどのゲームの重要なルールの基盤となるので絶対に覚えてほしいところ。

 

友達がつまづいていた時の説明の参考にもどうぞ!

 

ミリアル
ミリアル

私、もっとデュエルが強くなりたい!

基礎から覚えたいから詳しく教えて!

アリアル
アリアル

だいぶ気合い入ってるわね
じゃあ、最初は「優先権」からいきましょうか
しっかり説明するからついてきてね!

キャラクター:Voiced by CoeFont.CLOUD

この記事で出てくる覚えてほしい単語
●優先権
●巻き戻し
●クイックエフェクト
●フリーチェーン
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そもそも優先権って何なの?

 各フェイズやステップでカードを最初に発動する権利は、常にターンを進めているターンプレイヤーにあります。
 これをターンプレイヤーの「優先権」といいます。
 相手プレイヤーは、ターンプレイヤーが優先権を持っている限り、自動的に発動する誘発効果以外は、先にカードを発動する事ができません。
 「優先権を行使してカードを発動した場合」と「優先権を放棄した場合」、優先権は自動的に相手プレイヤーに移ります。
 フェイズやステップを進める前には必ず優先権を放棄しなければなりません。
 これをデュエル中に厳密に行うとすると、フェイズやステップの終了前ごとに優先権の放棄を宣言し、相手のカードの使用を確認しなければなりません。
 ただし、実際のデュエルではゲームをスムーズに進めるため、フェイズやステップの終了宣言に優先権の放棄の意も含めています。
 したがって、フェイズなどの終了を宣言した時、相手プレイヤーは「それでは終了前にこのカードを発動します」と言いカードを使用することが可能で、これはターンプレイヤーが優先権を放棄したため、相手プレイヤーが優先権を得たという形になります。

カード発動の優先権はターンプレイヤーにある。
カード発動後、ステップやターンの終了宣言をした場合に、優先権は相手プレイヤーに移る。

 (公式ルールブック マスタールール3対応 バージョン 1.0 より引用)

 

1行で説明するなら優先権はキャッチボールのように交互に渡るものです。

ゲームを正しく進行するためになくてはならない概念なのです。

 

マスターデュエルではお互いの手札付近に淡い色がついています
●自分が優先権を持っている場合:青色
●相手が優先権を持っている場合:赤色

 

これを理解していないとこんなことが起こります。

 

ミリアル
ミリアル

私のターン!ドロー!
《ドラコネット》を通常召喚して効果発動!
デッキから《ビットロン》を守備表示で特殊召喚するよ。
《ビットロン》1体で《リンク・スパイダー》をリンク召喚!
モンスター効果で手札から《デジトロン》を呼び出すね!
3体のモンスターでリンク召喚!
いくよ!《パワーコード・トーカー》!

アリアル
アリアル

盛り上がってるとこ悪いんだけど…
一人で勝手にすすめちゃダメよ
相手が《増殖するG》持ってたらどうするの?

ミリアル
ミリアル

あぅ…
何も考えてなかった

星2/地属性/昆虫族/攻 500/守 200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できず、相手ターンでも発動できる。
(1):このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
このターン、以下の効果を適用する。
●相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、自分はデッキから1枚ドローしなければならない。

 

上の例で《増殖するG》を発動できるタイミングはたくさんありました。

①ドローフェイズが終了した時
②スタンバイフェイズが終了した時
③《ドラコネット》が召喚に成功した時
④《ドラコネット》が効果発動した時
⑤《ビットロン》が特殊召喚に成功した時
⑥《リンク・スパイダー》がリンク召喚に成功した時
⑦《リンク・スパイダー》が効果発動した時
⑧《デジトロン》が特殊召喚に成功した時
⑨《パワーコード・トーカー》がリンク召喚に成功した時
など

 

フェイズの移行や効果の発動時などを行うと、ターンプレイヤーの優先権は自動的に放棄されます。

続けてターンプレイヤーが行動するには相手プレイヤーの優先権の放棄を確認する必要があります。

 

実際の流れでいえばこんな感じになります

 

ミリアル
ミリアル

私のターン!ドロー!
スタンバイフェイズからメインフェイズまで移ります。
>ここまで何かありますか?(相手に確認)
《ドラコネット》を召喚するね!
>効果発動の前にここまでOK?
(《神の宣告》など召喚無効系カードの確認)
《ドラコネット》の召喚成功時の効果発動!
>チェーンする?
(《激流葬》など召喚成功時に発動できるカードの確認)
(《灰流うらら》など効果無効化できるカードの確認)
デッキから《ビットロン》を守備表示で特殊召喚するよ!
(以下省略)

 

自分に優先権がある状態で相手に「何か発動しますか?」と確認するということは優先権の放棄に当たります。

 

ただ、いちいち確認しているとデュエルがスムーズに進まないのでカジュアルに遊ぶ時は緩くても大丈夫。

マスターデュエルでは確認もオートでしてくれるので安心ですね。

実際のデュエルで相手が確認を怠っていた場合は「巻き戻し」を要求することでその処理の直前まで戻すことができます。

 

「巻き戻し」って何?

優先権に違反したプレイが行われた場合、異議を唱えてプレイを巻き戻すこと。

遊戯王Wikiより引用

 

その名の通り、勝手にプレイすることを防止するための措置です。

もちろん好き勝手に巻き戻しを要求することはできません。

ターンプレイヤーが何も言わずに自分のプレイを進めた場合に起きやすいです。

 

最初の例に戻るならば…

ミリアル
ミリアル

私のターン!ドロー!
《ドラコネット》を召喚して効果発動!
デッキから《ビットロン》を守備表示で特殊召喚するよ。

アリアル
アリアル

ちょっと待って!
《ドラコネット》の召喚成功時に、手札の《増殖するG》を捨てて効果を発動するわ

 

…といったことができます。カジュアルなデュエルではよく見かける光景ですね。

効果処理直後のタイミングまで巻き戻り、カードの発動ができます。

 

巻き戻しは正しいゲーム進行のために認められている権利ではありますが、良識の範囲内で要求してくださいね!(昔は《マインドクラッシュ》などの手札破壊で悪用されていた)

さて話を優先権に戻します。

 

優先権が放棄されない行動について

 

説明したとおり、基本的には行動した直後に優先権は自動的に相手へと移ります

ですが、以下の行動の直後の場合はターンプレイヤーが優先権を持ったままになります。

 

・各フェイズ&ステップの開始時
・モンスターの召喚&特殊召喚に成功した時
・表示形式をルールによって変更した時
・カードをセットした時
・攻撃宣言した時
など

 

ただし、ここで「クイックエフェクトというややこしい概念がでてきます。

クイックエフェクトはスペルスピード2以上のカード(速攻魔法や通常罠など相手ターン中に発動できるカード)の発動のみが許されているタイミングです。

上記の行動の直後はクイックエフェクトを発動する権利がまずターンプレイヤーにあるということです。

 

一つ例を挙げてみましょう。

相手プレイヤーが手札の2枚の魔法・罠カードを伏せました。

この場合だと以下の流れでデュエルが進行していきます。

①1枚目の魔法・罠カードをセット
<クイックエフェクトのタイミング
<相手が何もせずに優先権を放棄
<自分が何もせずに優先権を放棄
②2枚目の魔法・罠カードをセット
<クイックエフェクトのタイミング
<相手が何もせずに優先権を放棄
<自分が何もせずに優先権を放棄

 

ミリアル
ミリアル

マスターデュエルだと流れるように進むよね
こんな感じだったんだね

アリアル
アリアル

一見簡単に見えるけれど、かなり複雑よ
このあたりはもっと掘り下げる必要がありそうね

 

クイックエフェクトで発動できるカードのうち、発動タイミングに指定がないものはフリーチェーンのカードと呼ばれます。

《強制脱出装置》や《サイクロン》《無限泡影》などが該当します。

よく使われる単語なのでこれもぜひ覚えておいてください。

 

各フェイズの移行について

 

お互いの優先権が放棄されることでフェイズが移行します。

例えば、こんな状況ではどうなるでしょう?

 

ミリアル
ミリアル

うん、いい展開ができたよ!
メインフェイズ2を終わるね。

アリアル
アリアル

では、メインフェイズ2終了前に《強制脱出装置》を発動するわ。
何か発動するカードはあるかしら?(確認後)…何もないみたいね。
これで《パワーコード・トーカー》はEXデッキへ戻るわ。

ミリアル
ミリアル

せっかく出せたのにな…
あれ?この場合って私のエンドフェイズになっちゃうの?

 

この場合、メインフェイズ2を続行することができるでしょうか?

それとも、そのままエンドフェイズに移行してしまうのでしょうか?

答えは「メインフェイズ2を続行できる」になります。

 

フェイズの終了を宣言しても相手が何かしらの行動を起こせば、また優先権がこちらに戻ってきます。

フェイズ終了の宣言は、お互いに優先権を放棄したことで完了します。

この場合では、もう一度メインフェイズ2終了の宣言をして、お互いに優先権を放棄することでエンドフェイズに移行することになりますね。

 

ちなみに、アリアルの発動した《強制脱出装置》はエンドフェイズに発動するべきでした。

エンドフェイズは限られた行動しかできないターンなので、《サイクロン》や《強制脱出装置》のような除去カードを温存できていた場合は、できればエンドフェイズに発動しましょう。

相手の思惑を崩したまま、自分のターンを迎えて有利になることができます。

 

漫画やアニメではそのまま各フェイズが終了していたりするので注意!
OCGとはルールが異なるので特に間違いやすい部分です
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まとめ

取りあえずこれだけ覚えておけば優先権についてはひとまず大丈夫でしょう。

 

優先権はキャッチボールのようなもの。どちらかが必ず持っている

●お互いに優先権を放棄することでターンプレイヤーは新たに行動できる

行動の直後は相手に必ず確認する。相手が怠っていれば巻き戻しできる

 

ここまで何となく理解できれば冒頭の長い引用文も理解できるはずです。

 

優先権は基本的にゲーム上で出てこない単語ではありますが、他のルールに密接に関わっているとても重要な概念なのでぜひ覚えて下さいね!

 

ミリアル
ミリアル

いきなり難しすぎるよ
初見でわかる人なんているの?

アリアル
アリアル

たぶん無理だと思う。私も自信ない。
でも、多少知っておくだけでも理解しやすいよ
詳細は遊戯王Wikiで検索してみてね

ミリアル
ミリアル

最後まで読んでくれてありがとー!
気に入ったアイデアとかあったらSNSで紹介してくれると嬉しい♪

アリアル
アリアル

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キャラクター:by CoeFont.CLOUD

ルール解説
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