情報収集には欠かせないクリエイターの存在
いずれくる「Web3」の時代を見据えて書きました
/所要時間5分
遊戯王コンテンツクリエイターの未来について
ブログ・note・YouTube・SNSを軸に様々な媒体で遊戯王のコンテンツを生み出して活躍しているクリエイターがいます。中には収益化に成功してそれだけで生活できている人もいますよね。
この記事ではまとめて「遊戯王コンテンツクリエイター」と呼ぶことにします。
「あ、俺は何も発信してないから関係ない記事だ」と思って閉じようと思った方。ちょっと待って!
自分に必要な情報を得るために「遊戯王コンテンツクリエイター」を活用している人は大勢いますし、クリエイター達がいなければ洗練されたデッキ・面白いアイデア・実用的なコンボ等は広く共有されるのに時間がかかります。
自分が全く発信してなくとも遊戯王コンテンツクリエイターと密接に関わっているのです。
プレイヤーなら誰もがコンテンツクリエイターたちの恩恵を受けているのですが、ある問題があります。
それは「遊戯王コンテンツの個人発信が伸びない」ことです。
正確にいえば個人発信が伸びて成長する前に力尽きて撤退してしまう。
これを何とか改善したい。もっと情報発信が活発になる方法はないか…
そう思っていたのですが、その先にもっと大きな課題がありました。
ちょっと長めの記事ですが何かは得られると思います。
気になる方は続きをどうぞ。
なんか堅苦しそうなテーマだね
私たちの出番は今回ないんじゃない?
こういう時こその私たちよ。
頑張って解説していきましょう!
キャラクター:Voiced by CoeFont.CLOUD
遊戯王コンテンツの個人発信が伸びないわけ
個人発信っていうけどたくさんいるよ?
SNS少し開けば山ほど情報見つかるよ
SNSは気軽だけど、ちょっと検索しづらいのよね
できればYouTubeやブログ等のまとまった情報がほしいわ
なるほどねー
おねーちゃんSNSの活用下手だもんねー
SNS音痴は隠したかったのにな…
デュエル動画やブログなどの個人発信が伸びない理由は何か。
遊戯王コンテンツの作成はクリエイター側にとって見返りが少なすぎるからです。
そもそもターゲットが多いとはいえ商品が限定的なTCG市場はお小遣い以上の収入にはなりにくいです。
どうあがいても今のままではクリエイターは増えていきません。
労力コストに対して報酬が少なすぎる収益構造そのものが問題です。
発信先がブログ・note・YouTubeのいずれであろうと同じです。
(※SNSは「承認欲求を満たすこと」と「個人ブランドの強化」に報酬が特化しているのでここでは除外します)
では、遊戯王コンテンツクリエイターにおける収益モデルは何か。
クリエイターの90%は広告収入をメインとしています。残り10%はアフィリエイト・note販売・投げ銭・企業との契約などですね。他にあれば教えてください。
広告収入の収益モデルはPV数が全てです。コンテンツの質は二の次となります。
まとめサイトや速報サイトが強い理由はこれです。量産しやすくPV数を稼ぎやすい。
大半のクリエイターは学生・社会人なので数少ない時間を捻出してコンテンツを作っています。
普通のプレイヤーよりも優れたデッキビルドやプレイを魅せてくれるデュエル動画や、深い思考や勝てるプレイングを細かく教えてくれるブログがあったとしても、閲覧されなければ収益を得ることができません。
労力に見合わないのであれば、どれだけ楽しくても絶対に長続きしません。絶対に。
何か1つでも作ったことのある人であれば直感的に理解できると思います。
本来であればコンテンツの質こそがPV数に直結します。
しかし、更新頻度の高さも検索結果の上位表示に影響しやすく、ダイレクトにPV増加へ繋がります。
高品質なコンテンツを時間をかけて1週間に1つ作るよりも、短めでそこそこなコンテンツを毎日作る方が総合的なPV数を増やしやすいということになります。
流れとしてはこんな感じですね
- 頑張ってブログやYouTubeを作ろうと意気込む
- 週1で頑張って質のよいコンテンツをコツコツ作っていく
- 月に40時間以上かけて作成しているのに3か月で1000円も入らない・そもそも見られない
- 頑張ってコンテンツを作るよりも作らない方が有益だと考えて撤退する
100人挑戦したとすれば95人は3か月以内で継続的な更新を辞めます。ブログでも動画でも同じ。
情報発信側としては高品質な情報を毎回届けたいと誰もが思っているわけですが、実際には読者・視聴者よりも深い思考・豊富な知識を持つには多大な努力が必要となります(初心者よりベテランの方が多いため)。
そしていつか努力で超えられない壁にぶつかります。個人の限界に達します。
多くのデュエリストは自分の労力コスト・収益性を天秤にかければ自ずと撤退という選択肢を取ります。
「収益性を最低1年は無視してでも自分のコンテンツを作りたい」と考えている、いい意味でバカでないと持続性のある良いコンテンツは作れません。
その上、広告ターゲティングの面から見てもTCGプレイヤーへ向けた広告は局所的で、ダイレクトに刺さる広告はTCG業界くらいしかありません。
多くは広告を出さなくてもプレイヤーにすでに利用されているため(「カーナベル」や「カードキングダム」など大手は特に)、そもそもweb広告に大したお金をかけていません。
広告収入も微々たる金額なので、ほとんどの遊戯王コンテンツクリエイターたちは自分たちのやっていることが趣味の延長、ボランティアに近い行動だと自覚しています。
それでも収益モデルとして広告収入は魅力的です。
自分では何も売る必要がなくお金が入ってくる仕組みですからクリエイター側にとって楽で最強の収益モデルです。たとえGoogleの匙加減に全てを握られていたとしても。
だから、たくさんのブロガーやYouTuberが定期的な広告収入を夢見て参入してきます。
遊戯王で遊ぶお小遣い程度でいいと考えるならそれもいいでしょう。
ブログを書くのもYouTubeを作るのもそれ自体が超楽しいですからね。
そこは否定しませんし、楽しさを十分に知っています。できればみんなに味わってほしい。
ただ、これから訪れる「Web3」の時代では既存の広告収入モデルが縮小する可能性が高いです。
この流れを早めに捉えておくかどうかはこの先のコンテンツ作りに必ず影響するでしょう。
遊戯王と「Web3」の関係
え?遊戯王クリエイターの話かと思ったら「Web3」?
何の関係があるか分からないし、そもそも知らないんだけど…
「Web3」はシンプルにいえば権力分散型のネットワークよ。
GoogleやTwitterなどの中央集権的なサービスではなく、ブロックチェーン技術を用いてプライバシー情報の保護や情報漏洩のリスクを減らしていくことを目的としているわ。
個人情報や行動履歴のデータを自己管理できるのが利用者側のメリットね。
日本の国家成長戦略にも「Web3」は組み込まれているわ。他にも…
…???
おねーちゃん詳しいね。
私、もうムリかも
「Web3」について私が詳しく説明するのは力不足ですので、各自で調べてください。
ただ、「Web3」が広まった世界ではweb広告を表示しないのが当たり前になります。
今もアドブロックを導入していればweb広告は表示されませんよね。使っている方も多いと思います。
それが標準装備されており、あらゆる広告がブロックされて、クッキーを残さず、個人情報を一切取得しないブラウザが主流になる可能性が高いです。
「Brave」や「DuckDuckGo」が比較的有名ですね。私も「Brave」を試験的に使ってます。
例えるなら相手に全く妨害されずにスムーズにデッキを回せるあの快適さに近いです。
既存の広告収入モデルはGoogleアドセンス広告が主流です。
Googleアドセンス広告はGoogle利用者の検索履歴を元に表示されるため、個人情報は常に収集されつづけています。「Web3」の掲げる理想と正反対です。
アドセンス広告に頼った収入はあと数年でじわじわと減少していくといってもいいでしょう。
YouTuberの所属事務所として有名な「UUUM」の主な収入源はGoogleアドセンス広告でしたが、すでに頭打ちとなっており個人ブランドの商品展開へとシフトしつつあります(参考:東洋経済オンライン)。
「Web3」は既存の産業構造を揺るがす巨大な流れです。誰にも止めることはできません。
広告をブロックする人の母数が増えれば現状の広告収入モデルはいずれ破綻します。
この「Web3」と遊戯王が何の関係があるのか?
先ほども説明したように、遊戯王コンテンツクリエイターの主な収益モデルは広告収入=アドセンス広告です。
お小遣い程度であれ、多少稼げて生活できている人であれ収益の縮小は免れません。
収益が縮小すれば個人クリエイターの母数そのものも減少します。
…というより元々労力コストに見合っていないので死滅します。個人の努力ではどうしようもない。
個人のクリエイターが死滅すれば、残るのは巨大な企業メディアと一部の生き残った有名なクリエイターだけになります。
クリエイター側も読者側も「Web3」に対応した収益化モデルの移行は避けて通れません。
情報源がごく一部のクリエイターに限られているってなんか変じゃないですか?
私は色んな価値観が欲しいです。個人にはそれぞれの得意な領域・独自の視点があります。
発信する・しないは自由ですが、できれば発信したい人が「メリットが少なすぎて結果的にやらない」現状はやや勿体ないような気がします。
よきデッキ・アイデア・コンボが共有されて次のアイデアを生む種となるためにも、今後どうすればいいのかを考える時期に来ていると私は思います。
そんなこと考えているのは私だけなのかもしれませんが…
「Web3」の対策:愛されるブランドを作る
…で、収益モデルの移行にはどうすればいいの?
放置で稼げるアドセンス広告に頼らないって大変だね
まあそうね。アドセンス広告の収益性は実際かなり高めだわ。
収益モデルの移行は「愛されるブランド作り」がカギよ。
広告収入を除いた収益化を考えるならば
●サブスクリプション
●オンラインサロン・コミュニティ
●アフィリエイト
●企業との専属契約
●個人ブランドを利用した商品・サービス展開
といったところでしょうか。
それぞれ語ると長くなるので「投げ銭」について取り上げます。
無料で見れるブログやYouTubeにお金を自発的に支払うという行動は、一昔前と比べてかなり前進したとはいえまだ一部のユーザーにとどまっています。
投げ銭するユーザーが全体の25%を超えればクリエイターはもう広告収入に依存する必要はないでしょう。
誰もが見たくもないweb広告にはウンザリしていますから、見たい人が見ればいいと思います。
これからはPV至上主義ではなく、愛されるコンテンツ・ブランド作りがさらに加速します。
愛される人やコンテンツであれば、たとえ下手でもたくさんの人に応援されるし、愚直な努力でも温かいコメントで溢れます。
投げ銭はクリエイターを励ます方法でもあり、パフォーマンス向上にも繋がります。
応援したいという気持ちがお金に代わっているだけです。
もしかしたら金額自体にそこまで意味はないのかもしれません。
読者や視聴者に媚びるわけではなくて「愛される」。
内輪ノリがみんなに愛されるYouTuberがいれば、内輪ノリがスベりまくるYouTuberもいます。
可愛い+αを武器に愛されるVtuberもたくさんいますし、中には感謝の正拳突き1000回を2年以上毎日配信してファンに愛される人もいます。
愛されるというのは千差万別でとても分解しにくい要素ですが、これからますます重要になる要素です。
これからコンテンツを作ろうとしている人、これからも継続していこうとしている人はぜひ覚えておいてください。
これからの遊戯王コンテンツクリエイターへ
ブログやYouTubeで個人の時代が終わると言われてすでに数年。
定期的に更新している遊戯王の個人ブロガーは本当に少なくなりました。
月に5回以上新規記事を更新し続けているアクティブな遊戯王ブロガーは全国で30人を下回っているはずです。
逆に遊戯王YouTuberは増えてますよね。さらにマスターデュエルでプレイヤーも増えて加速しました。
月5回なら500チャンネルくらいは余裕で見つかるでしょうね。
まだまだYouTubeの勢いはブログほど衰えてはいません。天井はすでに見えつつありますが…
私も個人ブロガーなので遊戯王ブログの界隈の活気がないことは肌で感じているのですが、完全な終焉は近いです。書き始めた2017年と比べるとはっきりと衰退しました。
5年後にこのサイトを残せているかどうかといわれれば怪しいです。
ブログ⇒YouTubeの時代の潮流には逆らえなかったように「Web2」⇒「Web3」の流れにも逆らえません。
これからコンテンツを作る人は必ず覚えておいてください。
どんな努力よりも時流が勝ります。絶対に時流に逆らってはいけない。盛者必衰です。
それは11期の大会環境を8期以前のカードプールで戦うほど無謀です。
自分が誰に向けて発信すればいいのか、どんなポジションを取れば有利になれるのか、自分の強みをどのプラットフォームで活かすのか、始める前に徹底的に自分がなるべく勝てるように考えてください。
人と同じことをやっても先駆者に追いつくことはできません。
努力しながら工夫するのはそのあとです。頑張って!
おまけ:KONAMIと「Web3」
KONAMIはNFTと呼ばれるデジタルトークンをすでに発行しています。
第一回は「悪魔嬢ドラキュラ」。第一回ということは二回以降も…?
おそらく「遊☆戯☆王」で本格的に進出するための準備だと思われます。
現状ではマスターデュエルとの関連性は限りなく低いですが、将来的にブロックチェーン技術を使った遊戯王のデジタルカードゲームを作る可能性は十分あるといえるでしょう。
最近全く音沙汰がなくなった「遊戯王クロスデュエル」との親和性がありそうです。
イラスト違いがあるカードならNFTにしてもゲームそのものに影響なさそうです。
《青眼の白龍》のNFTとか目を疑うような値段になりそう…
参考:COINPOST
まとめ
●「Web3」の時代では広告収入モデルが根本から変わる可能性が高い
●愛されるコンテンツを作っていく人が生き残る時代になっていく
●収益モデルは今から分散させておいた方が絶対にいい
「遊☆戯☆王」と「Web3」の関連性を中心に遊戯王コンテンツクリエイターの未来について書きました。
カッコつけて「遊☆戯☆王3.0」と名付けましたが、あながち間違ってないのではないかと思っています。
私一人が心掛けるだけではどうしようもないので発信しました。
少しでも多くのクリエイターがこの変化を知っておけば、遊戯王の次世代の扉が開けるかもしれません。
【今後の展望】
当サイト「Vrains-Library」は7月で5周年を迎えると共に、「Web3」に対応するための準備をします。
画期的なシステムとか作れるわけではないです。すみません。
ユーザーが利用するサイト⇒ユーザーと共創するサイトに移行したいと考えています。
wikiやアンテナサイトとは違う役割としてのアクティブなサイトを目指します。
色んな遊戯王コンテンツクリエイターがプラットフォームを超えて、相乗効果を生み出せると面白そうですよね。
例えば、有名YouTuberの作ったデッキをブログで紹介してもらってデッキを丸ごと購入できるとか需要ありそうです。
最終的に何が残るか自分にも分かりませんが、これから様々な挑戦(と失敗)をしていくつもりですので、応援して頂けると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。コメントもお待ちしております!
私たちは4周年記念で遊びに来たんだよー
初めは緊張したけどすっかり落ち着いちゃったなー
そうね。私たちも1年頑張ったわ。
YouTubeにも遊びに行くから待っててね
チャンネル登録者10000人目指すから!
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