お待たせしました!デッキ診断第2弾です。
バウンスコンボを使い倒せ!
/所要時間3分
デッキ診断第2回
この記事は投稿者から寄せられたデッキを診断していくという参加型コンテンツです。
なるべくコンセプトに沿う形でアイデアを出していき、デッキの改良案やカードの魅力を探っていきます。
第2回は《ドカンポリン》を使って何度も「壊獣」等をバウンスして使いまわし、相手を翻弄させたいというコンセプトです。
繰り返すバウンスギミックということで一度は考えてみたことあるという人も多いのではないでしょうか?
そんな《ドカンポリン》を使ったデッキについて診断していきます!
デッキレシピ
【投稿者さんのコメント】
セルフバウンスの記事でドカンポリンを見たときに「お、使ってみたいなぁ」と思ったのがスタートで、天獄の王でドカンポリンを集め、相手モンスターをサタンクロースや壊獣でリリースしドカンポリンで指定した箇所へ特殊召喚、回収を繰り返すことにしました。鬱陶しさを1ターンのうちに複数回味わってもらい、相手に怒ってもらおうとしたのです。フォーマッドスキッパーから、御影志士で天獄の王サーチとクリッターからサタンクロースのサーチ、ギガンティックでラビュリンスストービーを呼び出し、自身と手札をコストに天獄起動用のウェルカムラビュリンスをセットして相手ターンに天獄の王からドカンポリンをセットするまでの準備は一応整います。
(ベイルリンクス、ヴィサス、ホワイトハットはケア要員です)問題点としては、
①相手のモンスターが(出来れば自分の天獄の王も)残らないとコンボが成立しないのに、相手にモンスターがいるということは概ね盤面が崩され、なんなら折角伏せたバックも剥がされているということ
②ワーニングポイントのような展開途中で止めるカードも検討したものの、ならばラビュリンスも絡んでいるのだし直接除去した方が良いこと
③そもそもコンボばかり考えて勝ち筋らしい勝ち筋が存在していないこと
④EX悪魔縛り下での展開まで頭が回っていないこと
が挙げられます。サイドは迷ったカード群です
サイバース・壊獣・ラビュリンス・スケアクローのギミックか…
なかなかバランス調整が難しそうな組み合わせだね
《フォーマッド・スキッパー》の初動で進めていくようね。
ギミック同士のシナジーを強めていくのが課題といったところかしら?
キャラクター:by CoeFont.CLOUD
今回の主役:《ドカンポリン》
使用していないモンスターゾーンを1ヵ所指定してこのカードを発動できる。
(1):指定したゾーンに効果モンスターが特殊召喚された場合に発動する。
そのゾーンに存在するモンスターとこのカードの2枚を持ち主の手札に戻す。
指定したモンスターゾーンに効果モンスターが特殊召喚された場合、そのモンスターと自身をバウンスする(強制効果)カード
単体で使いまわすことができるためターンを跨げば何度もバウンスできるのが魅力の1枚です。
アイデア出しをしていく前にこのカードについての理解を深める必要があります。
前提として《ドカンポリン》はうまく使いこなすのがちょっと難しいカードです。
ちょうど《強制脱出装置》も候補にされていましたので比較してみましょう。
《強制脱出装置》は使い切りのカードですが、セットして次のターンにフリーチェーンで発動可能です。
通常罠ゆえにアクセス手段も豊富で「ラビュリンス」等で使いまわしやすいのも特徴ですね。
タイミングを狙ってのバウンスもしやすく純粋に汎用性が高い1枚です。
対して《ドカンポリン》は単独で使いまわしができるものの、発動時にはモンスターゾーンを指定するだけなのでバウンスするまでにもう1回アクションが必要になります。
また永続罠ゆえに安定したアクセス手段が少なく、発動までにかかるタイムラグがネックとなります。
これを「壊獣」や《サタンクロース》を送り付けてバウンスするというというコンセプトに当てはめると、《強制脱出装置》を使った方が安定する上に早いという結論が出てしまいます。
《強制脱出装置》:送り付けた「壊獣」をバウンスするまで平均1~2ターン
《ドカンポリン》:送り付けた「壊獣」をバウンスするまで平均2~3ターン
…ってことは《強制脱出装置》入れた方がいいってこと?
コンセプトが破綻しちゃっているような…
バウンス除去だけに注目するとそうなるわ
でも《ドカンポリン》の魅力はそこだけじゃないのよ
●対象を取らないバウンスができる
●EXモンスターゾーンを指定して見えている妨害箇所を作り出せる
●何度も再利用できれば、除去とセルフバウンスを使い分けられる
つまり《ドカンポリン》を強く使うには…
●バウンス除去とセルフバウンスをうまく使い分けられるデッキの構造
●拘束力高めのカードでフィールドやゲームの流れを停滞させてテンポの遅さをカバーする
●《王家の神殿》などで即効性を持たせる(重要)
などの工夫が必要になってきます。
一筋縄ではいきませんが考えていきます。
構築について
このデッキの要素を以下の4つに分類しました。
一つずつアイデアを紹介していきます。
初動関連
リンク4/闇属性/サイバース族/攻3000
【リンクマーカー:上/左下/下/右下】
効果モンスター2体以上
(1):このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、このカード以外のモンスターがリンクモンスターのリンク先に特殊召喚された場合に発動する。
お互いのメインモンスターゾーンのモンスターを全て破壊する。
このターン、このカード以外の自分のモンスターは攻撃できない。
(2):このカードが相手モンスターを攻撃したダメージ計算後に発動する。
その相手モンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
《フォーマッド・スキッパー》1枚からの「スケアクロー」展開についてはGoodですね。
ただ、1ターンに次ターン以降の準備をすすめるあまり、盤面のリソースが少なくなってしまっているのが少し勿体ないかなと思いました。
先ほども説明したように、《ドカンポリン》を活用するためのデッキは盤面で圧力をかけつつ、ゲームスピードを遅くしたいので、展開系のデッキに押し負けないように工夫する必要があります。
たとえば、【スケアクロー】には強力な停滞カード《スケアクロー・トライヒハート》が存在しており、自身の弱点であるリンクモンスターを《ドカンポリン》によってEXモンスターゾーンを指定してしまえば、リンクモンスターの展開を防ぐことができるため有効活用できます。
他にも《No.41 泥睡魔獣バグースカ》や《超雷龍サンダー・ドラゴン》、《スキルドレイン》あたりを使うと分かりやすくゲームを遅くできますね。
リリース&バウンスコンボのために相手をほどほどに泳がせて、無駄にリソースを使わせてターンを返させるという流れを作り出しましょう。
これらを踏まえたうえで1枚初動の展開について少し掘り下げていきます。
展開例をアレンジするとこんな感じになりました。
・《フォーマッド・スキッパー》
・《トポロジック・ボマー・ドラゴン》(破壊耐性)
・《天獄の王》(手札)
・2ドロー
- 《フォーマッド・スキッパー》を通常召喚。1体で《スケアクロー・ライトハート》をリンク召喚。《ライトハート》の効果でデッキから《肆世壊=ライフォビア》をサーチ。《フォーマッド・スキッパー》の効果で《パラレルエクシード》をサーチ。
- 《肆世壊=ライフォビア》を発動。デッキから《スケアクロー・ライヒハート》をサーチし、《ライトハート》の縦列に特殊召喚。効果で《肆世壊の新星》をサーチ。
- 《ライトハート》+《ライヒハート》で《ユニオン・キャリアー》をリンク召喚。
- 《ユニオン・キャリアー》のリンク先に《パラレルエクシード》を特殊召喚し、デッキから2体目の《パラレルエクシード》を特殊召喚(自身の効果で特殊召喚されるとレベル4となる)。
- 《肆世壊の新星》を発動し、墓地から《スケアクロー・ライヒハート》を特殊召喚。
- 《ユニオン・キャリアー》の効果で《スケアクロー・ライヒハート》に《クリッター》を装備。
- 《パラレルエクシード》+《ライヒハート》で《御影志士》をエクシーズ召喚(装備対象不在により《クリッター》は破壊される)。
- 《クリッター》の効果で《リンク・インフライヤー》をサーチ。《御影志士》の効果で《天獄の王》をサーチ。
- 《ユニオン・キャリアー》のリンク先に《リンク・インフライヤー》を手札から特殊召喚(チェーンブロックを作らない特殊召喚ができるレベル2なら何でもOK)。
- 《ユニオン・キャリアー》と《リンク・インフライヤー》の2体で《ギガンティック・スプライト》をエクシーズ召喚。
- 《ギガンティック・スプライト》の効果で《イピリア》をデッキから特殊召喚。《イピリア》の効果で1ドロー。
- 《イピリア》+《ギガンティック・スプライト》で《スプライト・エルフ》をリンク召喚。効果で墓地の《イピリア》を蘇生。
- 《御影志士》+《イピリア》で《I:Pマスカレーナ》をリンク召喚。
- 【相手ターン】《スプライト・エルフ》の効果を発動(チェーン1)。さらに《I:Pマスカレーナ》の効果を発動(チェーン2)。《スプライト・エルフ》+《I:Pマスカレーナ》の2体で《トポロジック・ボマー・ドラゴン》をリンク召喚。その後、リンク先に《イピリア》を特殊召喚しチェーン処理を終了。
- 【相手ターン】《トポロジック・ボマー・ドラゴン》の強制効果でメインモンスターゾーンのモンスターを全て破壊(チェーン1)。《イピリア》の強制効果で1ドロー(チェーン2)。
ゲームの流れを停滞させるモンスターとしてチョイスしたのは《トポロジック・ボマー・ドラゴン》です。
何度もフィールドを爆撃する(強制効果)効果を持っており、同じく強制効果で発動する《ドカンポリン》とチェーンブロックを作る順番を選択できます。
《ドカンポリン》と《天獄の王》を組み合わせると好きな魔法・罠を毎ターンセットできるコンボになりますが、これに加えてフィールドを爆撃するコンボを組み合わせることができます。
《トポロジック・ボマー・ドラゴン》は《ワーニング・ポイント》や《能力吸収石》といった一癖ある罠カードたちとも相性がよいのでデッキのエースとして活躍させやすいかと思います。
ドローソースが欲しかったので《イピリア》を採用しましたが、代わりに《夢幻崩界イヴリース》を採用してさらに制圧力を高めるのもよいですね。
サブプラン関連について
星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札にある場合、デッキからレベル6以上の魔法使い族モンスター1体を墓地へ送り、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカードを特殊召喚する。
●このカードを墓地へ送る。その後、自分の墓地から「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」1体を選んで特殊召喚できる。
(2):自分の手札・フィールドから魔法・罠カードを2枚まで墓地へ送って発動できる。
墓地へ送った数だけ自分はデッキからドローする。
《フォーマッド・スキッパー》のアクセス手段と《ファラオニック・ガーディアン》へのアクセス手段はある程度シナジーを持たせることができます。
結びつけるのは《マジシャンズ・ソウルズ》+《ワンチャン!?》の2枚。
《マジシャンズ・ソウルズ》のコストで《ファラオニック・ガーディアン》をデッキから墓地へ送りつつ、《ワンチャン!?》で《フォーマッド・スキッパー》をサーチできます。
2枚初動にはなりますが、《マジシャンズ・ソウルズ》と《フォーマッド・スキッパー》は互いに召喚権を喰いあうことがなく、《ワンチャン!?》でのサーチがしやすい関係です。
《マジシャンズ・ソウルズ》自体のアクセスは《イリュージョン・オブ・カオス》がおすすめ。
手札のカードをデッキトップへ戻してサーチできるので、展開コンボパーツなどをデッキへ戻す役目も持たせられます。ケア要員として採用しているカードも抜きやすくなるかと。
《マジシャンズ・ソウルズ》は単独でも優秀で、発動後に残った《肆世壊=ライフォビア》や発動条件を満たせない《妨げられた壊獣の眠り》を墓地へ送りドローへ変換できます。
墓地へ送った《ファラオニック・ガーディアン》は《神聖魔皇后セレーネ》や《マジシャンズ・コンビネーション》で蘇生させると綺麗に収まります。
また、レベル1を増やすとリンク1《サクリファイス・アニマ》で「壊獣」を吸収するというプランもとれるため、アタッカー不足も解消可能です。
《天獄の王》で《ドカンポリン》へアクセスするよりも《ファラオニック・ガーディアン》の方が早いので、こちらの動きをメインに据えつつ戦うというのも面白いかもしれません。
送り付け要員について
リンク2/闇属性/魔法使い族/攻1700
【リンクマーカー:上/下】
トークン以外の同じ種族のモンスター2体
自分は「アカシック・マジシャン」を1ターンに1度しかリンク召喚できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動する。
このカードのリンク先のモンスターを全て持ち主の手札に戻す。
(2):1ターンに1度、カード名を1つ宣言して発動できる。
このカードの相互リンク先のモンスターのリンクマーカーの合計分だけ自分のデッキの上からカードをめくり、その中に宣言したカードがあった場合、そのカードを手札に加える。
それ以外のめくったカードは全て墓地へ送る。
「壊獣」は捲り札&バウンスによるコンボでアドバンテージ差を作るのが得意ですが、枚数調整が難しいカード群です。
「壊獣」4種類+《妨げられた壊獣の眠り》2枚の調整には時間がかかったのではないでしょうか?
「壊獣」のバウンスコンボを安定して決めるためにも《ドカンポリン》以外のカードの連携も欠かせません。
おすすめしたいのは《アカシック・マジシャン》です。リンク召喚時に自身のリンクマーカーの先に存在するモンスターをバウンスします(強制効果)。
これによって、少ない消費でセルフバウンスと相手のバウンス除去を両立することができ、《ドカンポリン》を引けていない or 機能していない場面の穴埋めができます。
《妨げられた壊獣の眠り》で特殊召喚した「壊獣」2体を同時バウンスできればおいしいですね。
《フォーマッド・スキッパー》以外にはあまり横展開できるカードが採用されていないので、《サイバネット・マイニング》からサーチできる《サイバース・ガジェット》を採用しておくと中盤以降の展開を伸ばしやすくできますよ。
また、先ほどの《サクリファイス・アニマ》同様にEXモンスターゾーンの正面を意識させることで《転晶のコーディネラル》のコントロール変更も成功させやすくできます。
「ラビュリンス」関連について
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
自分の手札・墓地の永続罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。
通常罠とのシナジーを深める「ラビュリンス」ですが、永続罠との組み合わせは少し難しめ。
…というのも大半の「ラビュリンス」カードが通常罠を指定しているために直接的なシナジーを生み出しにくいからです。
一応《ブービートラップE》でシナジーを作ることはできますが、現状のデッキ枚数だとギミック過多なのでもう少しデッキ枚数を増やす調整をしたほうがよいでしょう。
【ラビュリンス】要素を増やすなら「壊獣」関連を全て抜いて《溶岩魔人ラヴァ・ゴーレム》で悪魔族シナジーを活かす方がデッキのまとまりが出てきてよいと思います。
《ウェルカム・ラビュリンス》等で発生するEXデッキの悪魔族縛りですが、《トロイメア・グリフォン》を使うとゲームの流れを停滞させやすいので、候補にしてみては?
ゲームエンドの方法について
じわじわとリソースとやる気を削っていくデッキなので、場もちの良いアタッカーで殴るだけでもライフは削っていけます。
《マジシャンズ・ソウルズ》を採用すると《黄金卿エルドリッチ》も同時に採用しやすくなるので、場もちのよいアタッカーとして1枚挿しておくというのもよいですね。
《ユニオン・キャリアー》からもアクセスできますし、1枚だけでもデッキパワーの底上げに役立ちます。
《天獄の王》をアタッカーとして残すのであれば、相手ターン中のエンドフェイズに特殊召喚するように心がけると、セットした魔法・罠ともども自分ターンまで残しやすいです。
候補になっているカードにもあるように攻撃反応系のカードをチラつかせて相手の攻撃を躊躇させるのもいいですね。
まとめ
《ドカンポリン》って何度も使うとバレちゃうよね。
《やぶ蛇》とかいれて意表を突くのも面白いかも?
始めは簡単かと思ったけれど考えるほど奥が深かったわ
《ドカンポリン》は難しいカードだけど挑戦してみてね!
《ドカンポリン》を活かす構築として一つでもアイデアの種が見つかれば幸いです。
やはりタイムラグを埋めるカードと全体のシナジーの組み合わせが難しいですね。
面白いカードの割には公開されているデッキが少ない理由が分かった気がします。
自分もちょっと研究してみようかと思います!投稿ありがとうございました!
自分のデッキも見てほしいなと思った方は↓の記事から募集してますのでぜひどうぞ!
最後まで読んでいただきありがとうございました!次もお楽しみに!
コメント
デッキ診断、ありがとうございました。
コンボの準備を完了させようとするあまりターン終了時の盤面が貧弱になることや2ターン目以降に積極的な展開がないことは、なんとなく感じていたもののないがしろにしてしまっていたように思います。
特にクリッターのサーチをリンク・インフライヤーにしてトポロジック・ボマー・ドラゴンに守ってもらう案はかなり刺さりました。ボマードラゴン、実は作る段階では迷った1枚なのですが、そう何回も使えないよなぁなんて思い候補から抜けていました。むしろ自分の悩みを解決してくれるカードだったとは…
使い込んでいくとドカンポリンが印象的に映るようになりそうで今から楽しみです。
こんな状態の物を見てもらうのは非常に恥ずかしかったですが、山積みの問題が整理されてすっきりし、改善の道が見えてきました。本当にありがとうございました。
よかった。解決の糸口が見えたようで何よりです!
《トポロジック・ボマー・ドラゴン》の展開は《閉ザサレシ世界ノ冥神》にもそのまま応用できるので使い分けるのもいいですよー
恥ずかしい思いさせてしまって申し訳ないです。
また機会がありましたら、いつでもデッキ診断お待ちしてますよ!
こちらこそご協力ありがとうございました。